ワンパターンで陳腐な詐欺業者

　いつものワン切りヤミ金グループ「金融情報センター」がさらに新しい電話番号「05053062973（050-5306-2973）」から仕掛けてきましたが、今回ついにやりました、切られる前に取ってやりました。午前5時前です。そして無言で終話されました。しかしようやく課金させてやれたと思うと気分がすっきりです。最近は2コールから3コール切りになっていたので、同じようにコール中にしっかり取れている方々は他にもいることでしょう。こんな迷惑電話は徹底的に撲滅したいですね、朝5時に電話なんて迷惑すぎます。

　そしてこの詐欺グループの実態ですが、やはりこれまでと変わりなく、本当に1ミリも変わっていません。まずは、着信履歴を残してかけ直させ、そこから自動アナウンスによる多重債務者の選別となります。借金返済で首が回らなくなってまともな判断ができなくなっている人たちをとことん探し回っています。他社で断られた方や自己破産、債務整理をしている人たちにアナウンス内で呼びかけていますが、その割に何一つ役立つ金融情報も提供できていないのに「金融情報センター」と名乗っています。さすがに今どきこれほどあからさまに異常で違法な業者に引っかかってはいけません。そして是非覚えておいて欲しいのですが、今どき少しくらい消費者金融から借金があろうと、まだ融資を受けられる正規の登録貸金業者なんていっぱいありますよ。

05053062973へコールバックしてみた結果

　さて、もちろんこれまで同様に着信のあった「05053062973（050-5306-2973）」へとかけ直してみましたが、やはり最初から最後の一言まで、一言一句これまでとまったく同じアナウンスが流れます。「お電話ありがとうございます。お金の悩みを必ず解決、金融情報センターです」から始まり、興味がない人はプッシュボタンの1、お金が必要な方はプッシュボタンの2を押してという最後の最後まで、本当に一切変わっていません。

　1番ではなく2番をプッシュ選択して「お金が必要」との意思表示をすると、まずは「お客様のお電話番号から審査をさせていただきましたが、あと少し実績が足りない状況でした。何か担保となるものをお預かりさせていただかないと、ご融資はできません」などと銀行の通帳にキャッシュカードを暗証番号ごと奪い取ろうとしてきます。言うまでもなく、売却であろうが譲渡であろうが、自身の銀行口座を第三者に渡すと、逮捕されます。たとえ社会的な弱者とされる多重債務者であっても、逮捕されます。いちいち報道されていないだけで、逮捕されています。以前から保有している口座を売却したのであれば犯収法違反、売却目的で口座を開設したなら銀行に対する詐欺罪となり、逮捕されています。

　そして、キャッシュカードや通帳なんて送れるわけないと渋っていると、次は「CICの個人信用情報に問題があることも確認できていますので、携帯電話をあえて分割契約で購入し、CIC内にその分割契約の個人信用情報を載せて上書きしてすれば、信用情報を回復させることができます」などと言いつつ最新のiPhoneやiPadばかりを指定して分割契約で購入させようとしてきます。そして、「買った端末はどうすれば良いのか」と聞くと、やはり指定の買取業者で買取手続きをしてくださいと、同じ詐欺グループの買取業者を紹介されます。二束三文で買いたたかれるわけです。

　上記はどちらも古典的な「道具屋」と呼ばれる特殊詐欺となります。もう典型的な特殊詐欺です。詐欺グループが得意とする詐欺手法であり、これらの詐欺で騙し取った通帳やキャッシュカード、そしてiPhoneなどのスマホをそのまま、オレオレ詐欺や振り込め詐欺に使っています。最近であれば、カモの高齢者リストに載っているお年寄りの家に片っ端から電話をし、お年寄り以外が電話に出ると「間違えました」と間違い電話を装って切ってしかしお年寄りが出るまで何回もかけ続ける「アポ電」グループにも使われることになります。危険ですので、この金融情報センターという詐欺グループは絶対に相手をしないように気をつけてください。繰り返しになりますが、今どきちょっとくらい借金があっても、案外普通に審査に通って融資を受けられる消費者金融やカードローンなどまだまだあります。

05053062973へのコールバックはNG

　まず、050-5306-2973からの着信履歴を確認しても、絶対にかけ直さないようにご注意願います。もう最近だと050から始まる番号へはコールバックしないくらいの意識で良いかもしれません。この自動アナウンスを聞いていると、まるで自己破産者だろうが専業主婦だろうが無職だろうが年金受給者だろうが簡単に融資を受けられるかのように謳っており、「令和元年無利息キャンペーン」などと架空のキャンペーンをでっち上げていますが、そんなものは存在しません。

　この金融情報センターはこれだけ常軌を逸した大規模なワン切りを組織的に実行している時点で反社会的組織であることを自ら宣言しているも同然ですが、このヤミ金グループはそもそもお金を用立てる情報などまったく提供しておらず、ただ振り込め詐欺やオレオレ詐欺、そして特殊詐欺に使える使い捨ての口座や携帯電話を騙し取ることだけが目的の組織です。

本当にお金が必要であるなら

　このような違法丸出し業者に対し、「あやしい自動応答メッセージだけど、自分はもうまともなところからは借りられないだろうし、とりあえず駄目元で情報を聞いてみるか」などとコールバックして2番を押し、まんまと詐欺グループの餌食になるようなことはやめてください。トラブルしかないとわかりきっている選択肢を選ぶなど、人生の無駄遣いでしかありません。

　それならまだ金融庁に正規登録されてある貸金業者の中から、アコムやプロミスのような大手消費者金融や中堅どころではなく、中小・零細の街金やサラ金へ申し込んだほうが、まだ融資を受けられる可能性があふれています。とりわけ、大手消費者金融のような自動審査ではなく、対面融資のところであれば可能性が残されていることでしょう。エイワのように説教されることを覚悟で対面審査のところへお願いしたほうが、ずっと良い結果に結びつきます。

怪しいワン切りはとにかく無視しましょう

　ということで、05053062973はいつものワンパターンなワン切り違法組織であり、お金を借りること自体がまず不可能な詐欺組織なので、決して騙されないようにしてください。

もしも05053062973へコールバックしたなら

　上述の通り、面白半分で05053062973へコールバックした程度ではまず心配することは何もありません。しかし、そこから先のもう一歩、アナウンスに従って「お金が必要」である選択肢のプッシュボタン2を選択してしまった方については、要警戒です。

　たとえその操作直後に電話を切ったとしても、意思表示は詐欺グループにしっかりと伝わっています。すでにもう闇金からしつこくコールバックがあったことでしょうし、今はなくとも近いうちに必ず電話やショートメール攻撃を受けることでしょう。「口座レンタルのアルバイトがあります」などと、結局は違法行為である口座売買をそそのかすショートメールを送りつけてきたり、あるいは「他社お断りOK」「ブラックOK」「給料日合わせOK」などの貸金業法違反なヤミ金丸出しメールを送りつけてくるなどザラです。

　あるいは、すでに金融情報センターと何らかのトラブルになっている方もいらっしゃるかもしれません。もしすでにトラブルになっている場合、すぐにこの闇金詐欺グループに強い専門家に無料相談してください。このまま放っておくとちょっと厄介です。個人レベルでは対応できないでしょう。

　闇金対応を得意とする司法書士や弁護士は日本全国でいくつか名乗りを上げていますが、私の知る限り、現時点でこのワン切り金融情報センターへの対応にもっとも強いエキスパートは

ウイズユー司法書士事務所となります。闇金や詐欺問題でNHKにも登場しているのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、この法律事務所は名ばかりの闇金対応ではなく、実際に毎月大量のヤミ金事案をこなしているまさにヤミ金対応のエキスパートです。

　私の大学時代の同級生や先輩後輩諸氏には幸い、弁護士や司法書士として働いている人間が何人もいます。しかしながら、その誰もがこの金融情報センターのような違法金融組織への対応を得意としているわけではありません。むしろ、まともにコミュニケーションが取れない、理屈の通じない輩を敬遠している人たちも少なからずいます。専門家としてそれぞれに得意としている分野がありますので、たとえ花形の企業内弁護士といっても、すべての社会問題に精通して積極的に取り組んでいるわけではありません。

　魚がたくさん並んでいる鮮魚店に足を運んで「ピーマンない？」と聞いても意味がないように、離婚や交通事故対応が専門の法律家に、ヤミ金や特殊詐欺問題を依頼したところで何の解決にもなりません。時間の無駄そのものです。やはり餅は餅屋、闇金対応は闇金対応の専門家に依頼するに限ります。

　この事務所は闇金やソフト闇金、そして各種詐欺業者への対応に定評があり、しかも、

女性専用の無料相談窓口まで設置してくれています。当然、女性の方からの支持もとても厚い事務所です。

　万が一もう金融情報センターとトラブルになっている方は、できるだけ早めのご相談をお薦めいたします。