「ゆうちょ銀行」の銀行口座を第三者へ売却しようかお考えの方に、絶対に忘れないでもらいたいことがあります。ゆうちょ銀行の口座を第三者に売ると、ゆうちょ銀行以外の他の金融機関でお持ちの口座も全部凍結処分されて使えなくなるだけでなく、あなたも逮捕されるということです。

　そもそも、口座売買などしなくとも意外とあっさりお金を借りられる手段はあるはずなので、絶対に口座売買に手を出さないようご注意ください。たとえば、後払いで何度も否決されたのに、どういうわけかアイフルは審査に通ってツケ払い地獄から脱出できている方もいます（アイフルは割とこういうことがある会社です）。

　今どき1社や2社の消費者金融で断られたくらいで、もう口座を売る以外にないとあきらめてしまうのはもったいないということです。

口座凍結だけで済まず逮捕されてしまいます

　ゆうちょ銀行の口座を売り払った方は、たとえ社会的弱者とされる多重債務者であっても、逮捕されています。いちいちニュースになってないだけで、逮捕されています。ずっと前から所有している口座を売却したなら「犯収法違反」、売却目的で口座を開設してからすぐに売却していたなら「ゆうちょ銀行に対する詐欺罪」となり、逮捕されています。

　そして、ゆうちょ銀行の口座だけでなく、あなた名義となっている他の銀行の口座まですべて凍結されていき、以後は他のどのような金融機関へ行こうとも口座開設は謝絶されます。違法業者に口座を売却してれっきとした金融犯罪者となったあなたの情報は、ブラックリスト名義人として警察行政および各金融機関間で情報共有されるからです。

　そもそも、口座を第三者に売却する行為は一般に考えられているよりはるかに重罪であり、警察や銀行を完全に敵に回す犯罪行為となります。あなたの口座は十中八九詐欺事件やマネーロンダリングで使われるので、あなたはもはや軽犯罪ではなく詐欺やマネーロンダリング関係の犯罪者となるのです。警察当局にどのような言い訳をしようが、ことによってはたとえ初犯でも執行猶予がつかなくなる可能性すらあります。そして、このような犯罪歴があれば、たとえばアメリカへ旅行へ行っても入国拒否されます。たかだか目先の数万円のために手を染めたところでなにひとつ割に合わない犯行なので、絶対に手を出さないように気をつけてください。

　今どき、年金以外の収入がない年金受給者でも借りられるカードローンすらある時代です（その代表格といえば総量規制対象外でもある三菱UFJ銀行バンクイックでしょう）。福岡の消費者金融アムザも年金受給者へも融資をしている貴重な会社ですが、総量規制を受けますし融資体力を考えればさすがにバンクイックが上です。

　とにかく、大切なのはこのような犯罪行為に手を出さないことです。絶対に正規の融資業者だけを頼るようにしてください。

口座売買は間違いなくバレる

　金融機関勤めしていた人間からすると、なぜバレないだろうと思っているのか不思議でなりません。「捕まる確率が低いところはどこだろう」などと短絡的な考えはやめてください。バレます。そんな甘い考えに頼る時間があるならとっとと北海道キャネットにでも申し込むべきです（京都キャネットは駄目）。

　銀行の中では、警察や税務署に裁判所などの要請で口座を凍結したり入り払い明細を開示したりという手続きは、毎日のように行われています。特殊詐欺やヤミ金問題に対処している弁護士から口座凍結要請が直接届くこともあります。そして、これらへの対応は営業店レベルでも行っていますし、新人行員に手伝わせることもある茶飯事です。皆さんがお金を入金したり下ろしたりしている窓口の後方で、淡々と行われています。

　ゆうちょ銀行は民営化されてもコンプライアンスの甘い時期があったので買取業者のターゲットになりやすかったですが、それでも現在は対策はしっかりなされています。

　特に近年は反社会的勢力への取締りが厳しくなる一方なので、「犯罪による収益の移転防止に関する法律（いわゆる犯収法）」は年を追うごとに厳しくなっています。本当に厳しくなる一方です。楽天銀行の大量口座凍結騒動をまだ覚えている方も多いでしょうが、あれこそその典型とも言えまして、不特定多数の口座と頻繁にやり取りがなされているだけで、反社会的勢力との取引が疑われてモニタリング対象となることもあります。そしてもし犯収法の「疑わしい取引」であると判断されれば、早ければモニタリング対象に放り込まれたその日のうちに凍結されます。

　ゆうちょ銀行だけでなく、日本国内で営業している金融機関はこの「疑わしい取引」を「速やかに」金融庁（厳密にいうと金融庁長官）に届け出るように法律上の義務を負っており、この対処が遅れると金融機関側が金融庁から罰せられてしまうので、問答無用でまずは凍結となります。「口座を使えない今後の人生は大変だろうなこの人」などと考えることなどありません。ルーティーンとして片っ端から届け出ています。

　そしてこの「疑わしい取引」というのが、「口座売買」と実によく関わっているのです。

口座回収業者の甘い言葉に騙されてはいけません

　最近では露骨な口座買取サイトや口座売買掲示板は姿をひそめ、代わりにSNS上であからさまに

「#口座売買」
「#口座回収」
「ゆうちょ銀行の全国最高価格を出します」
「眠っている口座を換金しませんか」
「ネットショップの正当な用途なので凍結の心配なし」
「売却後の管理も万全！」

などと甘い言葉で口座買取の勧誘がなされていますが、もちろんこれらを信じると一生を台無しにします。

　そもそも、預金口座を買い取っている業者からすると、あなた方から買い取った口座はすべてヤミ金や特殊詐欺などの違法ビジネスで利用する単なる「使い捨て口座」に過ぎません。取引明細は怪しい入出金であふれることは間違いなく、買取業者の手に渡ったらただちに凍結や逮捕に向かって進んでいくだけなのです。

　そもそもからして、口座買取業者は一体どうして赤の他人名義の口座を欲しがっていると思いますか？ 何のために買い取った口座でないといけないのだと思いますか？ この点について少しでも冷静に考えてみれば、まともな使われ方をしないとおわかりになるはずです。

　正当な理由で口座を使用したい人間が、違法行為となる口座売買によって第三者名義の口座を欲しがることはありません。

　たった数万円程度のために一生を台無しにしてしまうよりは、まだどこか審査が甘く借りやすそうな消費者金融や街金、サラ金を探したほうが良いはずです。

審査が甘い街金を探そう

　繰り返しになりますが、本当にお金に困っているのなら、まずは正規の貸金業者を頼るようにしてください。

　とりわけ、大手であるのに不思議と確変さながらに審査に通ってしまうこともあるのが、冒頭でも触れましたアイフルです。よく考えずにアルコシステムやフクホーなどに申し込むより可能性が感じられます。アイフルという会社はプロミスやモビットにアコムなどと違ってメガバンク系でもないですし、少し違う審査をしているのかもしれませんね。

　また、来店融資にも対応しているようなサラ金も親身に審査をしてくれる可能性もあります。エイワや北海道キャネット（京都は駄目）は話をちゃんと聞いて対応してくれる融資会社としてとても有名ですので、融資を頼れる有力な選択肢です。

銀行のカードローンが総量規制の対象外で借りやすい

　あるいは、銀行のカードローンであれば、消費者金融からの借入がどれくらいあっても、法律上は関係ありません。銀行は「銀行法」なので「貸金業法」とは関係なく特権的な法律の下で営業しているため、法律上は銀行は総量規制の対象外ですから。そもそも、『バンクイックの審査は甘い』の記事でも説明しましたように、銀行内の構造要因からも、銀行カードローンは審査は甘くなりがちなのです。

　また、みずほ銀行のカードローンにいたっては、金融庁が銀行カードローンの過剰貸付けを問題と言ったあとでも平然と過剰融資をしまくっていました。さらにその上を行くように、無職の融資希望者に対して収入証明書の確認すらせず初回なのにいきなり500万円も融資して金融庁が激怒した某ネット専業銀行までいました。

　ということで、銀行カードローンもまだまだ非常に狙い目です。